本庄の町から山に入ってしばらく進んだ場所にある。２m四方程の小さいお堂が道端の斜面に立っており、中に高さ15.5cmの赤ちゃんを抱いた小さい観音坐像が祀られている。
祈願すると乳が出るという伝承があり、かつて多くの参拝者があったこと、乳が出るようになるとお礼には御仏飯として米3合をお供えしたという話が『築城町誌』にある。築上町作成の冊子『かみきい虎の巻』には、地元ではお米を持ってお参りに行き、そのお米を持ち帰って炊いて食べると乳が出るといわれたという話が紹介されている。本庄地区の方が管理しており、観音さまの周囲は綺麗に手入れされている。

築城町誌編纂委員会：築城町誌 下巻、築城町、2006、p355、p551〜552
築上町企画振興課：かみきい虎の巻〜継承するものと伝承するもの〜上本庄 下本庄エリア、築上町、2020、p38　https://www.town.chikujo.fukuoka.jp/s056/060/010/07H.pdf
写真：奥　起久子撮影（2023/11/6）