日本助産師会出版

乳信仰探訪

根元に乳のような大きなコブがあるシイの木が、「恵みのお乳」と呼ばれる
御子神社には安徳天皇が祀られており、安産と子どもの守り神とされている

福岡市の市街地にある御子(みこ)神社は安徳天皇(1178〜1185)を祀る古い神社で、安産と子どもの守り神とされている。「恵みのお乳」と呼ばれるのはシイの木で、境内本堂の前方脇にあるご神木。根元に乳のような大きなコブがある。
側に、触ると乳の出るご利益がある旨の現地説明板が立っている。氏子代表のお話によると、木の成長と共にコブが次第に大きくなって来たため、第二次世界大戦後このように広報するようになったとのことである(2022年7月取材)。ちょうどお参りに来ていた妊婦は案内板を見て手を触れていた。
『筑前国続風土記拾遺』によると、子どもだった安徳天皇が白馬に乗ってここを通りかかった際、誤ってしめ縄に引っかかり井戸に落ちたため、この地区では白馬は飼わない、お正月のしめ縄を飾らない、井戸は掘らない、という伝承があるそうだ。

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写真:奥 起久子撮影(2022/7/26)

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樹木(イチョウ以外)その他現存せず奉納物(乳絵馬)奉納物(乳型)存在せず摩崖仏神社樹木(イチョウ)仏像寺院仏像(堂)岩石乳神など

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