乳信仰探訪

向かって左が雌杉、右が雄杉である
雌スギには乳房のような瘤が並んでいて「もらい乳のこぶ」と呼ばれた
本殿は国の重要文化財である

久津(くず)八幡宮境内に玉垣を囲らした二株の巨杉があり、国の天然記念物に指定されている。夫婦杉と呼び、本殿に近い方が雄スギ、お祓い所の近くにある方が雌スギである。雌スギの地上2.5mくらいのところに乳房のように2つの瘤が並んでいて、「もらい乳のこぶ」と呼ばれ、乳がよく出ると信仰されているという記載が『1991年環境庁巨樹・巨木林 東海版』、ブログ「巨樹と花のページ」にある。
この資料によると推定樹齢 1200年、樹高雌スギ38m、雄スギ35.3m、それぞれの目通り幹周9.3m、10.1mとなっているが、台風や落雷などで主幹が折れて現在はこれよりかなり低く10m強程度という。雌スギの本幹は樹勢が衰えて上部が枯れ、途中で切られて切り口には保護のための蓋が被せられているが、脇の小枝が大きく伸びてきて、遠くから見ると遜色ない枝ぶりに見える。
久津八幡宮の創建は仁徳天皇の頃とのことで、飛騨の賊征伐に遣わされた応神天皇の皇子の武振熊命(たけふるくまのみこと)が応神天皇を祀ったのが最初という。南飛騨の総鎮守、飛騨国二宮とされた格式の高い神社で、本殿および拝殿は国の重要文化財である。

環境庁:日本の巨樹・巨木林 東海版、1991年、データ21-64、記載21-85
萩原町観光協会サイトhttps://hgwt.jp/sightseeing/139
ブログ「巨樹と花のページ」http://www.tree-flower.jp/21/kuzu_hachiman_1888/kuzu_hachiman_sugi.html
写真:奥 起久子撮影(2024/9/6)

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