大淵寺(だいえんじ)の子育て地藏は、かつて越中西街道沿い、方掛の集落から庵谷に行く峠(標高450m)にあった石地蔵で、乳の出ない人が拝んだといわれるという話が、写真と共に『越中の街道と石仏』に掲載されている。写真には3体の石地蔵が並んでおり、向かって左の石地蔵は高さ70cm、真ん中の子どもを抱いている丸彫りの地蔵は高さ62cm、向かって右の丸彫り立像は高さ82cmとある。
住職(79歳)からの情報によると、峠の茶屋で管理ができなくなったので大淵寺に移された。現在は子どもを抱いた真ん中の地蔵は本堂に、残りの2体は他の場所にあった石仏と一緒に道路沿いの場所に並んでいる。ほかの地蔵と一緒に地蔵盆にお祭りを行っているそうだ(2026年5月訪問)。
大淵寺は山号を安龍山という、片掛集落の西端の飛騨街道沿いにある曹洞宗寺院。以前この地域には片掛銀山があったため、人口も多く大きな寺院が残っている。最盛期には300戸余の家屋が建ち並んでいたという。
塩 照夫:越中の街道と石仏:富山の歴史、北国出版社、1983年、p152 https://dl.ndl.go.jp/pid/12874551/1/79
写真:奥 起久子撮影(2026/5/17)



