龍蔵寺境内の観音堂の前にあるイチョウで、現地案内板に「公孫樹洞穴観音ー大銀杏のほこらに石刻観音を安置。長生きしたい方、また母乳の出ない方にご利益があると言われます」と記載されている。根本に小さな観音が祀られているがこれではなく、樹の根本にあいている穴の奥にある。以前は案内板に中国の観音との記載があった。
イチョウは現在樹高45m*、目通り幹囲6.7m*、推定樹齢900年**と言われており、国指定天然記念物。昭和18年(1943)の文化省『天然記念物調査報告』には、樹高約60m、枝下より乳を生ぜりと記載されており、ずば抜けた樹高である。
龍蔵寺は山号を瀧塔山といい、真言宗御室派の寺院。文武2年(698)役小角が岩窟に熊野権現を勧請したのが始まりで、天平13年(741)行基が寺を建立して「龍蔵寺」と命名したという古刹。重要文化財なども多い。山号にあるように瀧が境内にあり、樹木が鬱蒼と全山を覆っている。
*1991年環境庁データベースによる **現地案内板
写真:内岡 恵(2024/4/20撮影)



