乳信仰探訪

杉の巨木の前に大杉地蔵尊と呼ばれる地蔵堂がある
お堂の前には絵馬がびっしり
今も綺麗な水がこんこんと湧き出ている乳子が池

むかし加子母(かしも)村といわれた地区で、遠くからでもよく目立つ杉の巨木と、そばに子授け、安産、育児の守り仏として信仰を集める大杉地蔵尊がある。近くにある池は乳子が池といわれて乳の伝説が伝わっており、また岐阜県名水50選に選定。
「むかしこの池のほとりで一人の婦人が赤ん坊を拾ったが、乳が出ないので近くのお地蔵さんにお祈りしたところ、この池の水を飲ませて育てるようお告げを受けた。池の水を飲んだ赤ん坊はすくすくと育って立派な大人になった」。この伝説と大杉地蔵尊に参拝してこの池の水を飲むと母乳が出るという話が、『加子母村誌』や岐阜県自然保護のサイト、現地案内板にある。
スギは、樹高31m*、目通り幹周13.0m*、推定樹齢1000年以上*とされていて国指定天然記念物。ここに来た源 頼朝が地面に刺した小枝が根付いたと言う伝承があること、大正時代に天然記念物に指定されるまで、このスギの皮が安産育児のお守りになるとされて剥ぎ取られていたとの話も『加子母村誌』にある。
大杉地蔵尊の本尊は行基の作といわれる等身大の木像、お堂は鐘楼もある本格的な地蔵堂である。そばにはナメクジ祭りで知られる文覚上人の墓がある。
*加子母村・加子母村教育委員会・大杉地蔵尊世話人が連名で設置した案内板による

加子母村誌編纂員会:加子母村誌、加子母村、1972年、p666〜672
小池 綏男:乳守の巡礼、ほおずき書籍、2004年、p677
岐阜県公式サイト https://www.pref.gifu.lg.jp/page/3193.html
中津商工会スタッフブログ http://nakakitastaff.blog.fc2.com/blog-entry-425.html
写真:内岡 恵撮影(2023/4/8)

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