乳信仰探訪

春日神社の大銀杏

市指定天然記念物だが、資料にあるような「チチ」は見られない
イチョウは本堂前、常夜灯の脇に立っている

この周辺は九頭龍川を挟んで動堂と不動堂という地区に分かれている。「不動堂集落の方にある春日神社のイチョウには気根が乳のように垂れ下がっており、削って飲むと乳が出る」という話が「大野市報」にある。
『中部の民間療法』にも同じ情報があり、こちらは不動堂神社の「乳出しイチョウ」と書かれている。春日神社の拝殿には「不動明王」と書かれた古い扁額がかかっていて、同じ神社である。
イチョウは樹高28m*、目通り幹周5.3m*、推定樹齢300年以上*で市指定天然記念物。「大野市報」には「不動明王」と書かれた扁額は平安時代のもので、イチョウがその頃植えられたという情報がある。
福井県農林水産部森づくり課のサイト**には、昔は親木があったといわれ、その根元から吹いた新芽が育ち現在の大イチョウになったと書かれているので、今のが2代目か。現在のイチョウにはチチが見当たらない理由の説明になるかもしれない。
*1991年環境庁データベース
**福井県農林水産部森づくり課サイトhttps://www.pref.fukui.lg.jp/doc/moridukurika/kenminundou/fukuinomeiboku-akigamigoro_d/fil/aki33.pdf

大野市報34号:昭和32年(1954)4月1日、p4
https://www.city.ono.fukui.jp/shisei/kouho-koucho/kouho-ono/kohobkno/s32shiho.files/S32_4.pdf
杉原丈夫:中部の民間療法、明玄書房、1976年、p34 https://dl.ndl.go.jp/pid/12169789/1/21
写真:奥 起久子撮影(2025/5/16)

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