日本助産師会出版

乳信仰探訪

このうちの1体が子安地蔵、地元の方々が綺麗に管理されている
むかし周囲は田んぼだったが、現在は住宅地となった

日見川にかかっている三国屋橋の近くの住宅地の中、川に向かってお堂が立っている。むかし周囲は田んぼで、田の中の乳が出るお地蔵さまとして多くの人々が祈願のために訪れたという。
正面には2体の石仏が祀られている。1体は子安地蔵と言われ、お乳が立体的に彫られて乳飲み子を抱いた姿であるが、顔は潰れている。もう1体は観音菩薩とある。他に何の変哲もない大きな石もあるが、謂れは不明とのこと。猿田彦の石像もある。
この場所は、以前は学校帰りなどに男の子たちが集まって遊んだ場所であり、またお祭りの時には子どもたちが手伝いをしていた。しかし近年お祭りの時には子どもがおらず手伝うのは女性だけとのこと。
以上の情報は地元で発行された『日見の史蹟等』と、長崎市公式サイトに書かれている。お掃除が行き届きお花もあげられて、地元の方々によって綺麗に管理されている。

矢島諭志:日見の史跡等、日見地区公民館運営協力委員会、2005、p40
長崎市公式サイト「日見の史跡」 http://www.city.nagasaki.lg.jp/shimin/121000/121100/p027996.html
写真:奥 起久子撮影(2022/7/25)
資料提供:長崎市東総合事務所日見地域センター

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樹木(イチョウ以外)その他現存せず奉納物(乳絵馬)奉納物(乳型)存在せず摩崖仏神社樹木(イチョウ)仏像寺院仏像(堂)岩石乳神など

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