乳信仰探訪

住宅の角に元松地蔵が祀られた小さな祠がある
江戸時代のものと思われる石地蔵

周辺は畑と住宅が入り混じる地区、住宅の角に元松地蔵が祀られた小さな祠がある。『飛島村史』に、ここは乳に感謝し余った乳はお預けするというお地蔵さまと伝えられているとの記載がある。
『とびしま歴史散歩』には、文政6年(1823)に元起之郷の松之郷百姓惣代である金左衛門が、この地蔵堂の据え付けを陣屋に願い出たという記載がある。飛島には17カ所ほど地蔵があるが、記録が残っているのはここだけだそうだ。地蔵堂は平成10年(1998)に村の文化財に指定された。
以前は地蔵祭が執り行われ、お盆の14日の夜にはこの地蔵前から元松神社まで用水を舟提灯が通ったという。このような地蔵と深くかかわった行事も、残念ながら伊勢湾台風後ほとんど姿を消してしまったということである。
『飛島村史』の記載によると、ここは乳預け専門ということになる。
乳預け祈願が伝わる場所は全体の数%程度であるが、乳預け専門の場所は、他には滋賀県東近江市神郷にある乳預け地蔵が知られているのみで、大変珍しい。また滋賀県長浜市湖北町津里(つのさと)の観音堂には乳地蔵が2体並んでおり、1体は乳授け、もう1体が乳預け専門である。

飛島村史編さん委員会:飛島村史、飛島村、1999年、p515
全国観光情報データベース
https://www.japan47go.travel/ja/detail/877d1575-bce4-40aa-bb63-382f35283e5f
飛島村公式サイト https://www.vill.tobishima.aichi.jp/bunkasports/bunka/1002024.html
写真:飛島村教育委員会提供
資料提供:飛島村教育委員会

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