金沢市内の寺町寺院群の中にあり、赤い山門が特徴で古くから「赤門さん」と親しまれている。興徳寺の鬼子母神は安産と子育ての守護神である、と寺院の公式サイトにある。この鬼子母神は、前田家の家臣である陶芸家・諏訪蘇山の作で、子育ての神として昔から信仰されてきたという。
乳の祈願については、『日本産育習俗資料集成』に、乳袋という白米が入った白布の袋を2個お寺からもらってきて、合計1.5合を3日間お粥にして朝食前に食べるとよいと言われた、という記載がある。
住職からの情報では、乳袋の授与は昭和30年(1955)頃まではよく行われていたが、それ以降なくなってしまったとのこと(2022年10月内岡訪問)。
興徳寺は山号を金晶山という日蓮宗の寺院。由緒書きによれば、羽咋郡滝谷妙成寺の末寺で、正保元年(1644)に秀閑日受が宝達山に建てたのが始まりと伝えられている。
恩賜財団母子愛育会編:日本産育習俗資料集成、第一法規出版、1975年、p342 https://dl.ndl.go.jp/pid/12166792/1/175
興徳寺公式サイト https://temple.nichiren.or.jp/4051007-koutokuji/
写真:内岡 恵撮影(2022/10/21)、朝日新聞社


