乳信仰探訪

林の中を進むと白い鳥居があり、奥にクスノキがある
クスノキにはしめ縄が巻かれていて、木の柵で囲まれている

この乳の宮はクスノキで、つちのみやと読むとのこと。父親である里人が毎日の山仕事の折にご神木と伝わるこのクスノキにお参りしたところ、母親の乳が出るようになったという民話が「乳の宮-積良-」として玉城町公式サイトに紹介されている。この辺りの丘陵地帯は昔から神宮神馬の放牧地もあり、神事が行われた場所が散在しているという。五穀豊穣を祈る神事が行われた土の宮から転じてチチの宮といわれるようになり、母乳の宮として崇められるようになったという話が『玉城町史』にある。
クスノキは、積良集落にある伊勢神宮内宮の末社の津布良神社から伊勢自動車道の高架をくぐり、獣害防止用フェンスの扉を開けて入って行った山の中に立っている。木には注連縄が張られて、前に白い鳥居がある。社殿はなく木があるだけだが、参道の途中には安政の年号と世話人3名の名前が彫られた手水石がポツンと残っている。

三重県玉城町史編纂委員会:三重県玉城町史上巻、玉城町、1995年、p125
野田那智子:「玉城の民話」自費出版、1992年
玉城町公式サイト「玉城の民話」
https://kizuna.town.tamaki.mie.jp/bunkasports/bunkagejyutsu/mnw4.html
写真:奥 起久子撮影(2023/4/15)

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