吉野水分(みくまり)神社は、水の配分を司る天之水分大神(あめのみくまりのおおかみ)を主神とし7柱を祀っている。その中の「子守社(こもりのみや)」は玉依姫命(たまよりひめ)をご祭神としている。子どもを授ける神、子ども護る神、安産の神として多くの参拝者がある。涎掛けなどに混じって立体乳型絵馬が奉納され、また壁に奉納された乳型と乳の絵馬がかけられている。
現在の社殿は慶長9年(1604)にこの社の霊験によって誕生したとされる豊臣秀頼によって再建されたもので、桃山時代の美しい特色を今に伝えており、三殿が繋がった「水分造」といわれる一棟造りの本殿、拝殿、幣殿、楼門、回廊は重要文化財指定。2004年に吉野山全体を含む「紀伊山地の霊場と参詣道」がユネスコ世界遺産に登録されている。
「みくまり」が訛って「みこもり(み子守り)」となったものといわれる。
香川県多度津市には水分の神が乳の祈願を兼ねている小さな乳神がある*。
*多度津の乳神 https://www.midwifepc.co.jp/column/2024/04/15/tadotsu/
ブログ「乱鳥のかきなぐり」https://ranchosmemo.hatenablog.com/entry/2012/04/16/233804
ブログ「紫の風に誘われて」 http://chatandoji.cocolog-nifty.com/shifu/2012/05/post-bc7e.html
写真:内岡 恵撮影(2007/4/19、2008/4/15)