乳信仰探訪

日光寺正門と正門への石段
薬師像は町指定文化財で公開されていない

下市町の街並みが途切れた落ち着いた場所にある日光寺(にっこうじ)。ご本尊の薬師如来は、昔から乳を授かる仏としてご利益があり、ご詠歌にも読まれていると『大和下市史』に記載がある。
「たらちねの 恵みの乳を しろしめす いおうの山の 瑠璃のみほとけ」がここのご詠歌で、乳が詠み込まれている数少ないものの一つである。
薬師如来は高さ52cmの木造坐像で、永承6年(1051)の作成とされており、町指定文化財。公開されていない。
日光寺は山号を医王山という真言宗の寺院。寺伝によると役小角の高弟角乗上人が朱鳥元年(687)に開基したという古刹である。

下市町史編纂委員会:大和下市史、下市町教育委員会、1958年、p496
写真:奥 起久子撮影(2024/1/16)

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