乳信仰探訪

乳母山之神

集落から害獣よけの鉄柵を開けて150mほど山に入ったところにある神社
前を流れている沢の水を飲むと、たくさん乳が出るといわれた

乳母山之神(ちちんばやまのかみ)は集落から害獣よけの鉄柵を開けて150mほど山に入ったところにある神社で、単に山の神さま、乳母神(ちちんばさん)とも呼ばれる。お参りしてから前を流れている沢の水を飲むと、たくさん乳が出るという話が『松阪市史』『大石むかしむかし』大石公民館サイトにある。
お社は小さいが、3つある鳥居と沢にかかる橋を渡ってお参りする。沢に降りたところには注連縄がかけられた手洗い場があり、珍しく手拭きタオルが幾つもかかっている。現地の説明書きに、お礼参りの時の奉納物として金物の鳥居や晒しの布を奉納したとあるので、その代わりなのであろう。
祭神は大山祇神(おおやまづみのかみ)(木花咲耶姫(このはなさくやひめ)の父)。
現地の案内板(設立者不明)の「縁起」によると、信心篤い村人が子宝に恵まれたものの、母乳が足りず困り果てて「山の神」に願掛けをした。ある日突然乳房の片方に、巨大な「山の神」の化身が現れて、この谷の水を以て三食あがなえば、願いごとが叶うとのご託宣を受け、その通りにすると、不思議や母乳が沢山出て、見る見る子どもが立派に育ったとある。

松阪市史編さん委員会:松阪市史 10巻 資料編 民俗、蒼人社、1981年、p319
大石公民館:大石むかしむかし、2004年、p47〜48
大石公民館サイト http://fukudokuhon.jp/top/kouminkan/oishi_k.html
ブログ「ヒーリングツァー」https://e-matsusaka.jp/hightland-travel/2011/01/11/97/
写真:奥 起久子撮影(2025/3/8)
情報提供:松坂市大石公民館

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