乳信仰探訪

ご本尊の子安地蔵は江戸時代の作という(亀山市立博物館提供)
寺院の境内には古そうな石仏や石造物が祀られている

伝通寺は神向谷地区の静かな場所にある寺院。亀山市立歴史博物館のデジタル資料「亀山市史」で、ここの本尊が延命子安地蔵であると紹介し、次の記載がある。地蔵は「子安地蔵さん」といわれて地域の信仰を集めた。『地蔵大菩薩略縁起并霊験記』に、供物の洗米をもらってお粥にして食べたところ乳が出るようになった話、難産の妊婦が地蔵のお守りや腹帯を受けて無事出産した話が書かれている。
デジタル資料「亀山のむかしばなし」によると、地蔵は高さ77cmで江戸時代の作とのこと。有名な夢想国師は、母親がここに祈願して生まれたという由緒ある寺院だったが廃れてしまっていた。ある時この場所を馬に乗って通りかかる人が必ず落馬するなどおかしな現象が起こるため地面を掘ったところ、この地蔵が掘り出された。そこで伝通寺を建ててお祀りしたという『地蔵大菩薩略縁起并霊験記』の内容がむかし話として紹介されている。

版木『地蔵大菩薩略縁起并霊験記/勢州鈴鹿郡下庄村神向谷/西岸寺』原本西岸寺所蔵、2000年亀山市立歴史博物館にて翻刻
亀山市教育委員会:『亀山市の仏像:仏像悉皆調査報告書 (亀山市文化財調査報告書 ; 18)』、亀山市教育委員会、1997年、p71
亀山市立歴史博物館サイト「亀山市史民俗編」
http://kameyamarekihaku.jp/sisi/MinzokuHP/jirei/bunrui9/data9-1/index9_1_8_1.htm
亀山市立歴史博物館サイト「亀山こども歴史館:亀山のむかしばなし」http://kameyamarekihaku.jp/kodomo/w_e_b/hanashi/fushigi/page001.html
写真:奥 起久子撮影(2022/2/7)、亀山市立歴史博物館提供
資料提供:亀山市立歴史博物館

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