彦根市内の住宅街にある湧水で、元禄時代から「湖東三名水の一つ」として知られていた(『淡海地誌』)。これを飲んだ母親の乳が出るようになったという話から、地域の人たちに信仰が広がったという。
小さな池の中央に六角形の地蔵堂がある。中には3体の石地蔵が祀られ、祠の前には乳房のような丸い石が置かれている。現地案内板に、このお地蔵さまは「母乳の地蔵尊」で、欲しいと祈願すればたちまち乳が授けられること、不要になった場合は「お預け」に行けば止まると、乳預け祈願についても記載されている。
地域の人たちによって管理され、飲用として人気があるようだ。湧出量が減少してきており、現在は地下水をポンプで汲み出して流しているとのこと。
十王村は水源地付近のかつての地名で現在は存在しない。
湖東三名水の他の2か所とは、東近江市五個荘の「清水鼻の水」、米原市の「醒井(さめがい)の水」であるが、そちらには乳の祈願の情報はない。
名水百選公式サイトhttps://water-pub.env.go.jp/water-pub/mizu-site/meisui/data/index.asp?info=52
サイト「彦根観光ガイド」 https://www.hikoneshi.com/sightseeing/articles/juoh
ブログ「滋賀のご利益さん」http://www.goriyaku.kotomeguri.com/shiga/spot/g_water/jyuo.html
写真:奥 起久子撮影(2025/2/2)、河野 忠氏(天正大学)提供



